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学校長ブログ
12月12日
約20年前から本校が取組んでいる、高校1年生で開催しているキャリア教育の発表会です。 授業の中で生徒たちは実在する日本の企業に入社し、インターンとなって、チームを作ります。この授業に参加して頂いている企業は、大和ハウスやパナソニックなど日本を代表するような企業7社。各企業から出されたミッションに対する回答をチームで考えて発表します。
例えば、ダイワハウスのミッションは「『生きる歓び』が溢れる未来の景色を提案せよ!」生徒たちはまず、このミッションのキーワードを基にその内容を吟味します。『生きる歓び』って何だろう。自分たちの考えだけでなく、家族や友人や先生に聞いたり、時には街頭でアンケートを取ったり。しかも企業の理念に照らして考えると、また違ったものが見えてきたり、時には哲学的問答になったりもします。さらに、インターネットを利用したり、街中でアンケートを取ったりしてデータを収集した後、ブレインストーミングによるアイデア出しから自分たちの提案をまとめ、スライドを作ってゆきます。この過程で、リーダーシップや発表能力といったコミュニケーション能力や問題解決能力、チームワークなどの非認知能力を育てます。 中にはチームの中で意見が合わずに喧嘩したりすることもありますが、それも含めて人間的成長に繋がります。ここには「安心して失敗できる環境」があり、失敗を経験した後の成功体験がさらに骨太の人間を育てます。
昨年から中学3年生のスーパーJコースの生徒たちも参加しておりますが、今回グランプリを取ったのはなんとこのクラスの「スマイルブルー」チームでした。審査員は、この教材を提供して頂いている「教育と探求社」や協賛企業の方々ですが、彼らもまた忖度なんかせずに、本気で審査して頂いています。だからこそ、終了後は毎回生徒たちが審査について質問したり、なぜダメだったのかと食い下がる生徒もいます。みんな本気なところにこの授業の良さがあります。
今回、初めて学校の体育館を使用しましたが、クラスからは出場チームへの声援があったり、「探究サークル」の先輩たちが発表会を運営したりと、大人があまり関わっていないのも、この会の魅力ですね。ゆくゆくは、体育祭や文化祭をはじめ、入学式、卒業式などの行事も全て生徒たちで運営できるようになれば、子どもたちが主役の学校になれるかなと、思いました。


