特色ある教育

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【中学1年】STEAM I 3回目を行いました。

2025年5月12日(月)は,矢萩邦彦先生 オンライン特別授業(第2回)でした。  テーマ:人間と言語 〜自分軸と人間らしさ〜

今回の授業は、矢萩邦彦先生による2回目の講義で、初めてのオンライン実施となりました。テーマは「人間と言語 〜自分軸と人間らしさ〜」。人間とは何か、言語との関係、そして私たち自身の在り方について深く探究する時間となりました。

後出しジャンケン 〜カラダで感じて理解する〜「なぜ“後出し”なのに、負けるほうが難しいのか?」このユニークな問いかけから、授業は始まりました。私たちは日常的に「正解を求める」ことに慣れており、自然と勝つことを目指してしまいます。だからこそ、「あえて負ける」ことは難しいのです。一方で、「あいこ」にすることは比較的容易に感じられます。この実感から、人間の学びは「模倣」から始まるという原点に立ち返りました。「学ぶ」は「まねぶ(真似ぶ)」——つまり、「まねる」こと。人間の脳は模倣によって物事を理解し、身につけていきます。これは、AI(人工知能)やロボットの学習プロセスと非常に似ており、人間の本質を改めて考えるきっかけにもなりました。

「自由度」という視点

 前回の授業では、「自由度」という新しい視点を用いて、生徒たちの興味や関心の広がりを測る課題に取り組みました。この「自由度の点数」は一律の基準ではなく、生徒一人ひとり異なるもの。ある生徒にとっては「10」、また別の生徒にとっては「1」という場合もあり、その多様性が個性そのものであると確認しました。

  前回の授業で取り上げたAIに関する意見や考察には、多くの反響と質問が寄せられました。AIには「肉体」や「感情」は基本的に備わっていません。では、そんなAIが人間を超える日は来るのでしょうか?この問いには、はっきりとした正解はありません。しかし、「答えのない問い」に向き合うことこそが、人間らしさの本質のひとつなのかもしれません。考える過程のなかで、さまざまな視点や答えが生まれてくるのです。

本日の探究テーマ:「自分とは何か」

今回の授業の中心となったのは、「自分を探究する」というテーマです。いくつかの問いに向き合いながら、「自分とは何か」「人間らしさとは何か」を深く考えました。また、日本語における現代の表現のあり方や、「明朝体」と「教科書体」の違いにも触れ、言葉のかたちと意味の関係についても学びました。探究することを通して、目に見えるものの奥にある本質へと近づくことができました。自分自身の「軸」を見つめ直すことで、「人間らしさ」とは何かを考える大切な時間となりました。