学校長ブログ

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模擬国連

2024/02/08

特進コース及び一貫コースⅡ類の高校2年生は総合的探究の時間において「ヤングリーダーズプラン」というキャリア教育を行っていますが、現在は「模擬国連」に取り組んでもらっています。模擬国連とは、生徒が各国の大使になりきり、実際の国連の会議を模擬する活動です。各大使は、会議準備として担当国や議題についてリサーチを行い政策を立案します。会議では自国の政策をもとにそれぞれの国益を考慮しながらも、国際社会としての問題解決に貢献するために、演説や交渉を行います。

 

模擬国連では、「一国の代表」として複雑化する国際問題に向き合い、リサーチから交渉までの一連の流れを行います。着席したままでの演説だけでなく、実際の国連のロビー活動のように、席を立って各国の大使と向き合い、交渉したりします。このような活動の中で、問題発見・解決能力、主体性、多様性、交渉力や発表能力などの高度なコミュニケーション能力などを養います。難易度は高いですが、非常に教育効果のある、まさに現代の生徒に必要な力を育成する授業です。

 

本日は最後の活動で「常翔カンファレンス」と銘打って、国連総会を実施しました。大人の実際の会議と同じように、プロシージャ―と呼ばれるルールに従って、会議が進行します。今回のテーマは「常翔学園のレストランで提供する、文化・国境を越えて世界中の人が幸せに食べられるSDGsランチメニューの決議を採択する」というものでした。文化・宗教・習慣等によって、国ごとに食べられる食材も違ってきます。生徒たちは自国の大使になりきり、メニューを提案し、他国の賛同を得てゆきます。最終的には全会一致で決議を採択することを目指します。今回は、第一特別教室のグループはペルー案と中国案の二つが最終提案され、ペルー案の方が採択されました。が、視聴覚教室のグループは二転三転の後にハンガリー案の方が採択されました。また、最優秀大使賞は、第一特別教室(2,5,6組)はペルー、第一視聴覚教室(7,8組)は日本とハンガリーに送られました。

 

模擬国連は大変高度な活動であり、これが本校生にできるのか、面白いと思ってもらえるのかと、先生方は心配されていたようです。しかし、生徒たちはその予想を良い意味で裏切り、「自分事」として活動に参加し、大変積極的に取り組んでくれたのは本当にうれしかったです。来年度の新入生から始まるグローバル探究コースはこれを英語で実施します。他校で同じように英語で取り組んでいる学校は、いずれも有名な進学校ばかり。本校生が英語で演説や交渉をしている姿を想像すると、本当にワクワクします。