プロフィール 北尾元一

2017年5月16日

ツチハンミョウ

 いつも行く山里でツチハンミョウを見つけました。ツチハンミョウはファーブル昆虫記にも出てくる奇妙な昆虫で、卵から孵った幼虫は吸蜜に来るハナバチにしがみついて巣に運んでもらうために花に登りハナバチが来るのを待っている、運よく巣に運ばれた幼虫は、蜜の上に産卵されたハチの卵に移って卵や花粉・蜜を食べて成長、蛹とそっくりな幼虫(擬蛹)になり、その中で再び芋虫なってのち蛹になり、殻を破って成虫になるという一風変わった変態(過変態)をするといわれています。羽はありますが飛ぶことはできません。触ると死んだ振り(偽死)をして、脚の関節から黄色い液体を分泌します。この液にはカンタリジンという毒が含まれていて、水膨れなどの皮膚症になるので注意が必要です。これとよく間違われるハンミョウは、道しるべとも言われるように、道の前を案内するかのように飛ぶきれいな昆虫で毒はなく、全く種類の違う昆虫ですが、よく混同されます。

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