プロフィール 北尾元一

2014年8月26日

オオサンショウウオ

 先週の土曜日、いつも行く兵庫県の山間のすぐ近くでオオサンショウウオの夜間観察会があり参加してきました。オオサンショウウオは世界最大(実際には中国大陸に棲むチュウゴクオオサンショウウオが大きいようですが…)の両生類として有名で、国の特別天然記念物に指定されています。日本では西日本の400~600mにある川に多く生息していて、寿命は、シーボルトがオランダに持ち帰った個体が50年間飼育された記録があり、持ち帰った時の大きさも考えると、おおよそ70~80年ではないか、あるいはそれ以上とする研究者もいるようです。最近では京都の鴨川水系で中国オオサンショウウオや日本のオオサンショウウオとの交雑種(ハイブリット)が見つかり、どちらも絶滅危惧種あることから、何かと問題になっています。今回の観察会では、4匹の生体が見つかりましたが、うち1体はエラ呼吸から肺呼吸に変わったばかりの小さな個体(5才ぐらいと言われていました)でした。調査員が体長や体重などを計測した後、初めて見つかった個体についてはマイクロチップを埋め込んで元いた場所に帰しました。夏休みで参加していた子供達も喜んでいました。自分自身、小さい時にこのようなイベントに参加していたら、オオサンショウウオの研究に携わっていたかもしれません。

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 腹面(裏側)を初めて見ました。これから繁殖期を迎え、雄雌の識別ができやすくなるそうです。     

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 ケースに入っている個体で20cm、このような小さな個体が見つかるのは珍しいそうです。

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 真ん中に小さな小さな目が写っているのですが、見えるでしょうか?夜行性で、あまり機能していないではと思ってしまいます。

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         肢の指は、前脚が4本、後ろ足が5本です。

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   今回見つけた一番大きな個体は、93cm、約5kgありました。