プロフィール 北尾元一

2013年9月25日

淡水魚保全シンポジウム淀川大会

 淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワークと淡水魚保全研究会主催の「第6回淡水魚保全シンポジウム淀川大会」が本学園のOITホールで開催されました。秋篠宮文仁親王殿下が出席されるということで、入り口での金属チェックや皇宮警察の方も多くいて、セキュリティが厳しい中で行われました。私にとってはとても興味深い内容で、今後何らかの形で関っていければなあと思いました。常翔学園と隣接する淀川河川敷の城北ワンド群は、「21世紀に残したい日本の自然百選」にも選ばれたほどの自然豊かな所で、特に魚類については特別天然記念物のイタセンパラを始め、1980年代までは50種類ほどの魚が生息していました。ところが外来植物、外来魚の増殖や淀川大堰などの影響もあって、確認される在来魚の数、種類とも減少の一途をたどり、それを象徴するようにイタセンパラも2006年には姿を消してしまいました。しかし、環境意識の高まりとともに、イタセンパラ保全市民ネットワークの方などの地道な駆除活動により外来植物や外来魚も徐々に減少していて、国と府が協働で行った2009年、2011年の人工増殖したイタセンパラの成魚放流の結果、生息数が順調に増えていることも確認できるまでになりました。今回のシンポジウムの後、工大裏のワンドで場所を公開し、常翔学園中学校の生徒も参加して秋篠宮殿下と一緒に放流式をする予定でしたが、先日の大雨の影響でそれが中止になったのはとても残念でした。ワンドの在来種の魚類も少しは回復の兆しを示してるようですので、私たちや地域も協力しながらワンドの復活を進めたいと思います。

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 シンポジウム後のワンドの視察、秋篠宮殿下も堤防の上に立たれ話を聞かれました。またその後のポスター発表にも参加されました。

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 淀川の水位も以前に戻り、ゴミ等も除去されてきました。ワンドの向こうに大きな流木が見えますが、これはどうするのでしょうか。

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